この記事でわかること
- 不眠が「年齢のせい」だけでは片づけられない理由
- 検査で異常がなくても眠れなくなる背景
- 不眠を治す前に整理しよう
異常なしでも眠れない現実
不眠で医療機関を受診し、血液検査や画像検査を受けた結果、
「特に異常はありません」と言われた。
それでも、
- 布団に入ると頭が冴える
- 夜中に何度も目が覚める
- 眠っているはずなのに疲れが取れない
こうした状態が続いているなら、
あなたのつらさは、決して気のせいではありません。
不眠の多くは、「数値や画像に映らない領域」で起きています。
不眠は病名ではなく状態
不眠は、単一の病気というより、身体・心・生活リズムがずれた結果として現れる“状態”です。
特に50代以降の男性では、次の要素が重なりやすくなります。
- 自律神経の切り替えがうまくいかない
- ホルモンバランスの変化
- 仕事や家庭での責任・緊張が長期化
- 休み方を忘れたまま走り続けてきた生活習慣
これらはどれも、検査では「異常なし」と判定されやすい。
しかし、睡眠には確実に影響します。
なぜ50代男性の不眠は長引きやすいのか
50代は、
「無理がきかなくなる身体」と
「まだ踏ん張らなければならない現実」が交差する時期です。
- 昼は仕事で緊張状態
- 夜になっても交感神経が下がらない
- 布団に入って初めて、不安や考え事が噴き出す
この状態が続くと、脳は「夜=考える時間」と誤って学習してしまいます。
結果として、眠ろうとするほど眠れないという悪循環が生まれます。
睡眠薬が効かなくなる理由
睡眠薬を使っても改善しない、あるいは効きが悪くなるケースも少なくありません。
それは、薬が効いていないのではなく、不眠の土台が変わっていないからです。
- 生活リズム
- 心理的緊張
- 身体のこわばり
- 日中の過ごし方
これらが整理されないままでは、
薬だけで状況を立て直すことは難しくなります。
Greeus Clinic が考える整理というアプローチ
私たちは、不眠を「すぐ治す対象」としてではなく、
人生の流れの中で起きているサインとして捉えます。
Greeus Clinicでは、
Rangsit Universityに所属する医師が診察を行い、
タイの統合医療研究の知見を踏まえながら、
実際の患者さん一人ひとりの状態を最優先に診療を行っています。
その上で行うのは、
- 何が睡眠を妨げているのか
- 何が回復の邪魔をしているのか
- どこから整え直すのが現実的か
を一つずつ整理することです。
統合医療という選択肢
統合医療とは、単一の治療法に頼るのではなく、
患者一人ひとりの状態に合わせて組み合わせる考え方です。
どの領域が主な原因なのかを見極めながら、
生活全体を見直していくことが、「治療」を超えた整理と回復の第一歩になります。
どの領域が主な原因なのかを考えながら、生活を見直すことが、
治療を超えた整理と回復の第一歩につながります。

生活調整
不眠の多くは、生活のリズムや日常的な体・心の使い方と関連しています。
これは検査値に出にくい「状態」であり、生活習慣の見直しで改善が期待できる領域です。
睡眠衛生の基本
不眠治療では、まず「睡眠衛生」と呼ばれる生活調整が推奨されます。
これは、睡眠の質を高めるための基本的な習慣改善で、代表的なものに次があります:
- 毎日同じ時間に起きる
- 寝る前のスマホ・強い光の制限
- カフェイン・アルコールの摂取タイミングの見直し
- 日中の適度な活動と身体的負荷の確保
睡眠障害治療ガイドラインでも、
「自らの生活リズムを評価し、習慣を修正していく」ことは基本ステップとして位置づけられています。
心理的アプローチ(CBT-I)
不眠の一次治療として、認知行動療法(CBT-I)が国際的に推奨されています。
- 眠れないことへの考え方の修正
- 行動パターンの調整
- 睡眠に不向きなルールの見直し
薬に頼らず、長期的に睡眠の質を立て直していく方法です。
身体へのアプローチ(タイ伝統マッサージ)
タイ伝統医学では、身体の緊張や循環の滞りを整えることで、
心身全体のバランスを回復させる考え方があります。
- 筋緊張の緩和
- 血流改善
- 副交感神経活動の促進
自律神経調整に寄与する可能性が日常ケアとして考えられています。
太古から継承されてきた医学体系は、リラックス感や睡眠前の心身調整という意味で補完的に取り入れられています。
医療大麻
慢性不眠に関しては、
Walsh らによるランダム化二重盲検クロスオーバー試験(2021年)において、
カンナビノイド抽出物(ZTL-101)を使用した群で、
不眠症状と睡眠の質の改善が示唆されました。
だからこそ、タイにあるGreeus Clinic では、
医療大麻を統合医療の選択肢の一つとして位置づけています。
Greeus Clinicでは、こういった研究の知見を踏まえながら、
実際の診療では、患者さんの状態・背景・他治療とのバランスを最優先に慎重に判断しています。
眠れないあなたへ
不眠は、「弱さ」でも「甘え」でもありません。
これまで無理を重ねてきた結果、身体と心が出している、極めて正直なサインです。
一人で抱え込む必要はありません。
まだ整理できることは、確実にあります。
まとめ
- 不眠は検査で異常が出にくい「状態」である
- 50代男性では、複数の要因が重なり長引きやすい
- 「治す」前に、構造を整理することが回復の第一歩
本記事は、Greeus Clinic Bangkok の医師による監修のもと作成しています。
一般的な情報提供を目的としたものであり、
個別の診断や治療を代替するものではありません。
症状や治療については、必ず医師にご相談ください。
